歯槽膿漏の症状は、一概に言えませんが人それぞれの症状が表れます。
ところが、歯槽膿漏と言うのは案外曖昧に認識されていますし、ほとんどの方が歯周病との区別が出来ないのが現状でしょう。
あなたは、歯槽膿漏の症状について正確に言えますか?難しいですよね。
では、まず歯周病と歯槽膿漏との関係・関連がどうなっているのかを簡単に説明しましょう。
歯槽膿漏は、一般に、歯周炎の末期症状で、歯槽骨が溶けて歯茎から膿の出ている状態を言います。
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歯周病には、歯肉炎と歯周炎があり、歯肉炎がひどくなった状態が歯周炎です。
ですから、歯槽膿漏は、歯周病の一種である辺縁性歯周炎と言うことなんです。
歯周病が歯槽膿漏より範囲が広いと言うことを覚えてください。
では本論の歯槽膿漏の症状について説明します。
一般的に歯槽膿漏の症状としてよく言われているのが
@ハブラシをしたり、リンゴなど食物を食べると血が出る。
A歯茎が腫れる
B口臭が酷い
C冷たいもの、熱いものでしみる
D歯がぐらぐら揺れたり、ひどくなると歯が抜け落ちる。
このような症状が歯槽膿漏の症状です。
これを深刻度にあわせて整理してみると
@初期段階は、歯の表面に少し歯垢や歯石がついています。
自覚症状はありません。
A歯と歯の間の歯肉が赤く腫れます。
歯磨きをすると出血します。
B歯の周囲の歯肉は赤く腫れます。
この段階で口臭・出血・不快感が自覚されます。
少し歯がぐらぐらします。
重度の歯槽骨の破壊の始まりです。
この段階では、歯と歯茎の間に、歯周ポケットが出来、そこに汚れがたまりやすくなり、膿の袋(盲のう)ができます。
C歯肉は化膿し、腫れています。
支えの骨が溶けてしまいます。
そのため歯の動揺は大きくなります。
歯のぐらつきが左右の揺れなら治療可能ですが、上下の揺れになれば最終的に抜けるだけです。
このように、歯槽膿漏の症状は、歯茎部からの排膿、強い口臭、歯の動揺、発赤、腫脹がみられます。
歯槽膿漏 薬
歯槽膿漏の薬はいろんなメーカーからいろんな種類の薬が販売されています。
世界人口の70%の人が歯槽膿漏や歯周病などの歯茎の病気に悩んでいるという統計がありますから、相当な需要があるのですね。
歯槽膿漏の薬を調べてみたら大きく2つに区分できると思います。
一つは、歯槽膿漏の患部に直接塗る塗り薬系、もう一つは、歯槽膿漏の原因から治そうとする抗生物質系です。
歯槽膿漏の患部に直接塗る塗り薬系は、一般にも市販されていますが
@痛みをや和らげる鎮痛作用
A腫れや痛みを和らげる抗炎症作用
B炎症の熱やほてりを和らげる解熱作用
C腫れや痛みを和らげる消炎鎮痛作用
D細菌の増殖を抑え膿を減少させる抗菌作用などが成分として含まれています。
初期症状や軽度の場合は、この様な塗り薬系の歯槽膿漏の薬で対処できるでしょう。
ところが、この塗り薬系は、一時的に炎症を抑える薬で、根本的な治療が出来る歯槽膿漏の薬とは言い難いですね。
そこで、もっと根本的な歯槽膿漏の治療に役立つ薬の登場が望まれていました。
今まで歯槽膿漏は、細菌の塊である歯垢(歯の表面についた白っぽいネバネバで、プラークとも言う)を時間をかけた歯磨きなどで除去し、治療するのが定説でした。
ところが最近、歯槽膿漏の原因が細菌ではなく、実はカビのカンジダ菌が大きく関与していることが解ってきたのです。
どう言う意味かと言えば、歯槽膿漏の歯茎や歯の表面組織に細菌ではなくカビの一種であるカンジダ菌やその胞子が侵入しており、歯垢の大部分も実はカンジダ菌だったのです。
この新事実を突き止められた結果、歯槽膿漏の薬として新たに登場したのが、歯周病嫌気性菌(歯周ポケットの中に付着している酸素を必要としない菌―歯石の原因菌)に抗菌力を発揮する抗生物質と抗カビ剤を歯槽膿漏の薬として用いた治療法です。
又、歯槽膿漏の原因が細菌ではなく、カビのカンジダ菌だという事が解ったので元々は歯槽膿漏の薬ではなく、体内の消化管にカンジダ菌(真菌)が増殖したときに使う薬(ファンギゾンシロップ)なども歯槽膿漏の薬として使われるようになりました。
どんな薬もそうですが、使用上は、必ず医師か薬剤師のアドバイスをうけて使用しましょう。